冬馬の微妙な日常

この方は食が細過ぎる傾向にあるので心配でなりません。
私だけでなく、芙蓉様や瀬菜も心配しているのです。

馬鹿食いしている二人くらい……いえ、半分でも召し上がって頂ければ宜しいのですが………
夕食は栄養価の高い物にしましょう。


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夕食も無事に済み、カチャカチャと食器を片付けていた私の元に柚葉様がいらっしゃいます。

「冬馬ちゃん、お手伝いするよ」

なんてお優しいお方でしょうか。
しかし、柚葉様のお言葉をお断りしなければなりません。

食器などの安全の為に。

何を隠そう、柚葉様は家事全般が壊滅的でいらっしゃいます。
それを克服しようとお考えになる柚葉様は素晴らしいと思います。
料理を作ろうとすれば、黒い炭と化し異様な異臭を放った物体が出来上がり。

芙蓉様はそれを美味しいとおっしゃっておられました。
流石です。どこまで破壊的な味覚をお持ちなのでしょう?

私は尊敬致します。

確か、傑や雛菊は白目を剥いて倒れ、瀬菜は口元を必死で押さえおりましたか?
失礼ながら私には破壊なお味にしか感じられませんでした………

掃除をしようとすれば、花瓶や布を引き裂いて掃除をする前よりも悲惨な状態となります。
もはや才能としかいいようがありません。

つくづく思い知らされるのです。
例え何と言われようとも、この方に家事をしていただくのは自殺行為だという事に。

やっていただく前よりもやっていただいた後の方が、はっきり言って疲れます。

お手伝いくださるという柚葉様のご温情を丁寧にお断りし、無事片付けを終え、部屋へと戻ります。

やっと、これで落ち着ける。

そう思った私の耳に再び怒鳴り声が聞こえてきました。

夜中ですよ?近所迷惑ですよ?
まぁ、近隣の方々には聞こえないよう魔術で防音を施してありますが。

今度は何です?

「雛菊ー!てめえ!俺が冷蔵庫に入れといたア○パンマンゼリー食いやがったな!」

またこの二人………傑………貴方は一体、何歳ですか?
ア○パンマンゼリーとは………。

「うるっさいわ!アンタこの間ウチのドラ焼き食べたやろ!仕返しや!」

………ドラ焼き………某アニメのキャラクターが好きな食べ物ですよね?
雛菊……貴女も何歳でしたっけ?

私達、魔術師に外見の年齢などなんのあてにもなりません。
ええ、なりませんとも。

例えいくつ歳を重ねても、精神年齢が低い方はそのままですから。
誰とは言いませんけどね?

全く……あの二人には付き合ってられませんよ。

ハァ……いけませんね。
愚痴っぽくなってしまいました………
私の精神が未熟な為ですね。
もっと精進しなければ。

私の一日は怒号で始まり、怒号で終わりを告げるのです。
何とも騒がしい日々ですが、不思議と嫌だとは思わないのです。

これからもずっとこんな平和な日々が続けばいい。

そう思います。








end.


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